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TPPは、憲法の三原則のうち「国民主権」を「投資家主 権」に、「基本的人権尊重の原則」を「投資家利益尊重の原則」に書き換えるものです。その結果、TPP加盟国は「国民の国民による国民のための国家」から 「国民の、外国投資家による、外国投資家のための国家」となります。投資家が投資家の利益のために構造的に国を支配し、名目上の主権者である国民はそれに 服従させられます。私は、TPPとは、巨大企業が国家という枠組みを使って人々を支配し、搾取するための現代奴隷制だと考えています。

たちの悪いことにTPPは、命を人質にとります。食糧支 配や医療支配が最も効率よく金儲けができるからです。一握りの富裕層を除けば、圧倒的多数の国民は、労働者としての権利を蹂躙され、貧困層に突き落とされ ます。彼らは、「資源の最適配分こそが諸国民の富を最大化する」というテーゼの下、『自由貿易』の名で貿易を強制し、『公正な競争市場』の名で企業利益を 最大限に尊重するよう米国流のルールを決定して、押しつけます。企業利益を最大限にするために人権を蹂躙するやり方は、国民主権や基本的人権尊重を大原則 とする日本国憲法に違反することは明白です。

裁判所は、憲法の番人であり、人権保障の最後の砦です。犠牲とされる弱い立場に置かれ、被害にさらされようとしている一人一人が立ち上がり、多くの方がこの訴訟に参加されることを願ってやみません。

「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」設立準備会
弁護団共同代表
岩月 浩二

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