現在、1月26日~2月1日までの日程で主席交渉官会合が開かれており、日本がコメや牛肉、豚肉における関税の譲歩案を提示し、日米が歩み寄りを見せているとの各報道が目立ちます。

呼びかけ人の一人、九州大学大学院農学研究院准教授・磯田宏さんが、TPP交渉の現局面(1月29日時点)をまとめられています。3月半ばに「(大筋)合意」「(実質)妥結」の可能性があり、大変危機迫っています。

———-以下、引用させていただきます———-
諸情報から考えられる「最速」シナリオ(あくまで一つの想定)
★1月26~2月1日首席交渉官会合,作業部会,2国間交渉(センシティブ事項以外合意)
★1月28日から自動車,2月2日から農産物の,再度の日米協議(日農1月24日)
★2月に日米閣僚(甘利・フロマン)協議(日米間基本決着)
★2月にアメリカ議会「TPA法案」上程,3月には法案審議進展(成立見通し)
★3月半ばに12ヵ国閣僚会合で「(大筋)合意」「(実質)妥結」
★5~6月までに各国リーガルチェックとアメリカITC影響評価実施,5月に「締結=署名」
★今年半ば頃にアメリカ議会「TPP実施法案」可決(その後恐るべき「承認手続き」)

無題2

作成者:磯田宏

なお最後のスライド末尾にある「恐るべき承認手続き」(certification)とは,アメリカ議会で通商協定実施法案が(TPAの下で)可決された後も,当該協定による約束(をアメリカ本位に解釈した「意味」)に沿って,さらには協定にないものにまで,アメリカ政府が協定締結相手国が国内の法令・規制・政策等を改訂したか,数ヶ月から場合によっては1年半にもわたって,露骨な内政干渉をも伴いながらチェックし,アメリカが必要と考える一層の改訂をさせ,報告させる。それをアメリカ議会が承認して初めて,アメリカ政府(大統領)は当該協定の発効通知を行なうというものです。

その恐るべき内容や具体例は,昨年,内田聖子さん,東山さん,磯田で手分けをして訳出したケルシー教授・スミス研究員共著レポートがあります。

http://stoptppaction.blogspot.jp/2014_08_01_archive.html
資料:STOP TPP!! 市民アクション

———-以上、「☆TPP交渉参加反対の九州大学農学研究院有志☆」より引用させていただきました。———-
https://www.facebook.com/groups/TPPNO.kyudainou/