2015年4月8日「マガジン9」に、TPP交渉差止・違憲訴訟の会幹事長の山田正彦(元農林水産大臣・弁護士)のインタビュー(その2)が掲載されました。
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山田正彦さんに聞いた(その2)
主権者である国民として
TPPの情報公開を求めよう
TPP(環太平洋連携協定)は、太平洋を囲む多国間での「ヒト、モノ、カネ」の流れを自由化するための経済連携協定。シンガポール、ニュージーランド、チリ、ブルネイ、アメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシア、カナダ、メキシコ、そして2013年7月に遅れて参加した日本をあわせた12カ国が交渉に参加しています。これまで各国の思惑が入り乱れるなか交渉は難航してきましたが、主導権を握るアメリカからのプレッシャーも強く、いよいよ大筋合意に至るのではないかとも言われています。
TPPは、私たちの暮らし全般にかかわる協定です。しかし、秘密交渉のためにその詳細が知らされることはありません。TPPによって暮らしはどう変わる可能性があるのでしょうか? 今年1月、TPP交渉は違憲であるとして「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」を設立した、元農林水産大臣の山田正彦さんに話をうかがいました。
TPPが妥結しなくても、すでに法整備は進んでいる
――前回は、TPPの問題点と違憲訴訟についてうかがいましたが、TPP妥結にむけて、実はすでにさまざまな法整備が進んでいるといわれていますね。
山田
そう。TPPの妥結にかかわらず、実は日米二国間の並行協議で、法整備は着々と進められています。僕は五島列島の出身だけど、離島には電車やバスがあまりないでしょう? だから、みんな家に何台も軽自動車をもっているんです。でも、最初にTPP交渉が始まったとき、日本はアメリカから、軽自動車の製造をやめろと言われたんですよ。そうじゃないとアメリカ車が売れないからね。日本政府は、なんとか軽自動車の税金を普通車並みにすることで、アメリカと折り合ったのです。それでまず、軽自動車の税金が今年から1.5倍になったという訳です。そうやって政府は準備をどんどん進めていっているのです。
(2015年4月8日/マガジン9)
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