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日本がTPP交渉に参加したいと言い出したころ、私は米国政府の考えを直接聞きたいと考え、2012年1月に渡米し、当時の米通商代表部(USTR)マランティス代表補を訪ねました。そこで「TPPで日本に何を求めるのか?」と聞くと、マランティス氏は「米韓FTAの内容を読んでくれ。日本にはそれ以上のものを求める」と明言されました。そのあとすぐに、国務省のキャンベル事務次官補の筆頭代理ズムライト氏と面会すると、全く同じ答えが返ってきました。「米韓FTA以上のものを日本にTPPで求める」とはっきり言われたのです。

当時、日本の新聞四大紙はとも推進論を展開、テレビも「日本は韓国に乗り遅れるな」などと大キャンペーンを張りました。しかし、米韓FTAを結んだ当の韓国はどうなったでしょうか?

韓国ではすでに7割の農家が廃業を決意している状況です。食料品はアメリカなど他国に依存する政策を選んだものの、それでは経済はどうなったかといえば、大変な不況に陥っています。輸出が伸びるどころか輸入が増えて、貧富の格差が極端に拡大、大変な状況です。さらに、秘密交渉のなかで180本近い法律の改正に追い込まれています。すでにISD条項で訴えられ、国の主権さえ脅かされている韓国を見れば、我々はここで何としても、TPP交渉の差止めをしなければなりません。

日本は国民主権の国家です。国民自身が声を出し、自分たちの手で、TPPを止めなければならない。今こそ、そのために立ち上がろうではありませんか。我々自身が原告となり、国を相手に声を上げ、訴訟を起こそうではありませんか。

「TPP交渉差止・違憲訴訟の会」設立準備会
幹事長
山田 正彦
(元農林水産大臣・弁護士)

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